爆笑 台湾レポート

かつて私は、ゴルフ場開業準備責任者として台湾に赴任していた。 そのゴルフ場は、T高爾夫球場(T Golf Course)。 台湾の南の大都市 高雄(カオシュン)から、東に車で約1時間の所に有る。 私が台湾で遭遇した笑える体験を、平易な?日本語で赤裸々に綴ります。

ゴルフ練習場

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【ゴルフ練習場】

建設中の我らがT高爾夫球場は、日本のN設計が設計監理を行っている。

そのN設計の現場主任 彭(ポン)さんが、劉小姐(私の通訳兼秘書)と私の二人を、仕事の後に屏東(ピントン)市内のゴルフ練習場に連れていってくれることになった。

腹が減ったので、まず軽く食事をしてからということで、和食の店 “千曲”(ちくま)へと向かった。
屏東の和食の店は初体験である。

千曲の反対側に車を停めたが、そこがちょうど美容院の前であった。
この辺りでは珍しく洗練された感じの造りである。
美容院の店内を覗いてみると、中の小姐はお揃のユニフォームで働いている。

良く見ると、店の前のボードには、小姐のそれぞれの写真とプロフィール(取説ではないようだった)のようなものが貼ってあり、その中央に六本木のディスコの黒服の様なニーチャンの写真がある。

多分、店長なのであろう。
次回の散髪は、ここに決めた!
その模様はまた、この台湾レポートで詳しくお伝えするつもりである。

道を渡り、“千曲”に入った。

案内されたテーブルに着き、メニューを見た。
あまり和食という感じではない。
どうやら刺身を置いて演歌を流せば、もう立派な和食の店という考え方のようである。

出てきた料理は、しっかり和風台湾料理であった。
とりあえず夕食を終えた私達は、再び彭さんの車に乗り込みゴルフ練習場へと向かった。
  
練習場の駐車場へは、難無く車を停めることができた。
打席は一階建てだが、空いているようである。

三人で、5箱 150球買った。
200元(約1000円)である。
打席料、照明料金も要らない。

営業時間は4:00〜22:30である。
台湾ではお金持ちが早朝にラウンドをして、シャワーを浴びてから会社に行くことが良くあるらしいが、さらにその前のウォーミングアップに立寄るのだろうか?

ふと見ると、何と高爾夫球場の会員権の相場表まで掲示されている。
我らがT高爾夫球場も既に掲載されていた。

皆が打ち始めた。
夜なのに、とにかく暑い!
汗が吹き出してくる。
『このまま乾いたら、ポロシャツが塩吹くな!』というくらい直ぐにビッショリになる。

毎朝、ゴルフ場建設現場では、事務所で1リットル入りペットボトルに烏龍茶を詰めて現場に出る。
午前中で飲み干してしまい、昼に事務所に戻る。
昼飯を食い終わる頃には、ポロシャツの表面には美味そうな塩が浮いている。

午後は別のポロシャツに着替えて、ペットボトル持参で現場に出る。
夕方事務所に戻って書類を作成していると、再び塩の結晶が生成される。

そして今日は三度目の製塩作業である!

彭さんは、ゴルフを始めてまだ間も無いようである。
力は有りそうで、左の方の打席に居ても、ボールは右のネットに向かってブッ飛んでいく。
私以上の雄大なスライスである。

暫くして何を思ったか、自分の球を打席の前にぶちまけて、芝の上から打ち始めた!

練習場でも、何でも有りである!

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違法の!

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我家のテレビは“ケーブルテレビ”である。
ケーブルテレビと言うと、何故かお洒落な響きがある。

ところがその前に“違法の”という連体修飾語?が付く。
そう、“違法のケーブルテレビ”を毎日見ているのである。

政府から許可を得ていない業者が、勝手にケーブルを這わして営業しているのである。

因みに、以前私が現場に出張のたびに宿泊していた、そして現在は日本からの関係者の常宿となっている屏東某大飯店(屏東で一番の高級ホテル。でも内容は凄い。泊まった人しか知らない。)も、この違法のケーブルテレビと契約している。(1991年当時)

何でも有りである!

“違法のケーブルテレビ”で、どんなものが見られるかというと、以下の通りである。

・台湾のテレビ3局
 台・中・華視
・株式情報
 一番下に“新聞走馬燈”という情報が右から左へ流れている。
・カラオケ
 日本のお歌、英語のお歌の時間もある。
・中国劇
・映画
 ビデオ、レーザーディスク!などの映画を流しっ放し。
 日本語の字幕の上に中国語が無理やり乗っかっていたり、
 中国語と英語の字幕が一緒に出ていたりと、なかなか楽しい。
 先日、日本のシティハンターとシュラト?というのもやっていた。
 それも、日本語のみで! 誰が見るのだろう?
・NHK BS 2チャンネル

先日までは、香港の衛星放送 STAR-TVを見ることができた。
まだ試験放送中だが、ほとんど1日中、MTVのような形式でとても楽しかった。
しかしそのSTAR-TVが、ある日突然、なんの予告も無しに別の番組に変わっていた。

万事がこういう調子である。
国中が“何でも有りっ!”なのである。

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中国語を習おう!
アルク

アメリカン・エキスプレス

命懸け

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端午の節句は日本にもあるが、台湾では旧暦の端午節を祝う。
6月に入っている為、既に気候は夏である。

今年は日曜日と重なった為に月曜日との連休になった。
因みに、こちらに来てから土曜日も毎週仕事がある為、貴重な連休だった。

この日は、あらゆる店が休むので、ゴルフ場建設の現場も休みになった。

私は台湾随一のリゾート、墾丁(ケンティン)に行くことにした。

墾丁は台湾の最南端に位置し、美しい海岸線が広がっているところである。
台湾の新婚旅行のメッカとも言われている。
屏東(ピントン)市から、南に約100kmの位置にある。

墾丁(ケンティン)

『車が欲しい』という私からの度重なる要求にも屈せず、未だに車は用意されていないので、土曜日の帰りに支配人 陳さんの車を借りることにした。
陳さんの車と言っても、社有車である。

真っ赤な“裕隆 飛羚〈Feeling〉”!

“裕隆(イーロン)”は、台湾の自動車メーカーである。
日産と提携しているらしい。

この“飛羚〈Feeling〉”は、5速マニュアル、1800cc、左ハンドル、とどめは重(パワ)ステである。

だいぶ乗り継がれているらしく、相当ボロである。
会社も支配人に貸与する車ぐらい、もう少しマシなものにすれば良いと思うが。

キーには、しっかりニッサンのロゴが入っている。

この車、なかなか洒落ている。
ラジオのスイッチに連動して、アンテナが伸縮するシステムになっているが、アンテナが半分の所で折れ曲がっている為、スイッチをオン/オフするたびに「カッカッカッカッ」といって、引っ掛かってしまう。
故にラジオの受信は、いつも悪い。

私はこういうのが気持ち悪いので、力まかせにアンテナを一番上まで引っこ抜いてやった。
心なしか、アンテナも気持ち良さそうだった。

車を借りての帰宅後、町の本屋で地図を買い求めた。

日本のような親切な地図はなく、極めてシンプルなものばかりであるが、その中でも一番詳しそうなものを購入した。
本屋のオッチャンが、何故か一割まけてくれた!
この後の、私の苦難の道程を予知していたのかもしれない。

明けて日曜日の朝、10時頃にアパートを出た。
台風が近付いているらしく、天気はあまり良くない。

海賊版“久保田利伸”を聴きながら走り始めた。
道は空いていたので、走り易かった。

一時間半ほどで海岸線に出た。
それと同時に、雨が降り始めた。
慣れない手付きでワイパーのスイッチをひねった。
前が見えない。

雨がフロントガラスから退(ど)いてくれないのだ。
ワイパーブレードが全く効いていないようである。
助手席側は良く見えている。
何て車だっ!

幸い前後の車もスピードを下げてくれたので良かったが、前の車の輪郭を追って走っているようなものである。
車を停められる場所も無いので、そのまま暫く走り続けた。

そうするうちに、雨は次第に激しくなり、体に力が入ってきた。
やっとのことで空き地を見つけ、車を右に寄せて停めた。

少し待ったが、雨は止みそうにない。
仕方無く外に出て、ワイパーブレードを見てみた。

ひどいっ!
ブレードの凸が擦り減っていて、全く無い。
平らになっている!

『こんな車に乗っていて、陳支配人は良く事故を起こさなかったな!』と背筋が寒くなった。

この時点でかなり熱くなっていた私は、雨の降りしきる中、勢いに任せて左右のブレードを入れ換えた。
左のブレードを助手席側のワイパーに付けるのは、もう面倒なのでやめた。

しかし、そのままワイパーを作動させると、金属とガラスが直接擦れるので、右のワイパーは半立ち?のままにした。

外見は恥ずかしいが、こうして再び走り始めた。
その後、雨は更に激しくなったので、交換しておいて良かった。

このような大雨の中、窓全開で走り去る車を、先ほどから何台か見かける。

そして今度は、ホイールキャップもぶっ飛んでしまっている、かなり古いサニーが窓4枚全開で、私を抜いていこうとしている。

家族連れのようである。
『クーラーが無いので窓を閉められないが、かと言って開けておけば雨が入ってくる。
故に高速でつっ走れば、雨は吹き込まない』という理論なのだろうか?

熱くなっている私を抜いていくのであるから 100キロは出ていると思われる。
『この車をしばらく追い駆けたら、窓から水を掻い出す様子が見られるのでは?』という衝動に駆られたが、命が惜しいのでやめた。

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